家族葬の風「遺言を守って、迷って」

◆ 11月に奥さまから入院中のご主人の葬儀について相談したいと連絡があった。

        Q:    まだ、亡くなったわけではないんですが、そう長くはない状態で、主人も自分の葬儀の事は気にしているものですから、とにかくお話しだけでもお聞きしたいと思い、ご連絡しました。そんな漠然とした相談でも大丈夫でしょうか。

        A: どんなことでもご相談下さい。

        Q:   でも、ご相談しても、必ず御社に葬儀を頼むとは限らないかも知れませんけどいいんですか。

     A:    大丈夫ですよ。相談されて、何かの参考にして下さるだけでも結構ですよ。

 翌日、ご自宅へ伺った。

◆ ご主人は、ご自分の葬儀について指示をされていた。主なものは、

 1)葬儀は、家族と身内だけであげるように。
 2)職場には死亡の報告は一切せず、葬儀が終わってから知らせるように。
 3)最後はアメージンググレイスで送って欲しい。
 4)ほか

◆ 一番大きな問題は、職場への死亡通知だ。奥さまの話だとご主人は人望も厚く、慕う人も多いようなので職場に報せると500~600名の弔問客が訪れるようだ。ご主人もそのことが気になり、迷惑を掛けたくないという判断なのだろう。
 しかし、いずれ知ることになれば、おそらく多くの人たちが、ご自宅に線香をあげにいらっしゃる。その対策も考える必要があると伝える。
 そのほかにも色々な質問事項を用意されていて、あっという間に2時間が経ってしまった。

◆ 12月に奥さまからご主人が亡くなられたと電話が入った。あまりにも急な訃報なので驚く。奥さまも年は越せるものだと思っていたようだ。

◆ 11月の打ち合わせの後、ご主人ともよく相談されたようで、葬儀のイメージはだいたい奥さまの頭の中に出来ていた。でも、職場の仲間に声をかけないことに一抹の不安があるようだった。
 その不安が的中した。ご遺体をご自宅に安置したその夜に、職場の仲間が看病に疲れている奥さまを励まそうと思いついたのだろうか、忘年会の帰りにふとご自宅に寄られたのだ。

◆ ご遺体を目の当たりにした仲間は泣き崩れる。しかし、ご主人の遺言がある。奥さまは、その仲間に申し訳なさそうに事情を説明し、葬儀は身内だけであげるので職場には報せないでほしいと頼む。

◆ しかし、人の口に戸は立てられない。通夜までに職場の代表や友人たちがご自宅に弔問に訪れた。でも、良識のある人達だったのでご家族の気持ちも理解され、弔問客は少人数にとどまった。

◆ 葬儀は、僧侶も含めてご家族とご親族が棺を囲むようにして進められた。しめやかで落ち着いた葬儀だった。
 
◆ 後日、奥さまと相談して、職場の仲間や友人にお手紙を出すことにした。ご主人の遺志や葬儀の様子。そして家族からのお礼と感謝の気持ちを添えて送付した。
 そして、親しかった友人には、四十九日の法要に声を掛けることにした。また、職場の仲間にはご主人の誕生日にホームパーティを開いてお呼びすることにした。

◆ 故人の遺志を尊重しながらも、家族との別れの時間を大切にするとともに社会的な別れも大切にする。そんな状況を作れて、奥さまもホッと安心したのか、お礼の電話をいただいた。

きょうの「ブレイクタイム」

令和2年7月16日(木)

藤井七段が最年少タイトル獲得

17才11か月 棋聖戦で

記事を読む>>>>

新宿区が夜の街コロナ対策で会議

<家族葬ネットの思い>

家族葬ネットの愛甲顧問のインタビュー動画です。家族葬の表裏をわかりやすく解説しています。

<家族葬ネットの新着情報>

<家族葬ネットをシェア>


このエントリーをはてなブックマークに追加