家族葬の風「千の風になって」

◆ 葬儀の後に一通の手紙が送られてきた。
葬儀のお礼と今の心境が綴られていた。
亡くなられたご主人はアメリカの方で奥さまと二人暮らしだった。

◆ 都心の小綺麗なマンションの一室で葬儀は行われた。奥さま一人だけだった。眠るようにご主人はベットに横たわっていた。宗教的な儀式はしないで、静かに奥さまがご主人に語りかけ一夜を過ごされた。
 アンティークの置き台に、香炉を置き、私たちが用意した香りの良い線香を燻らせていた。時折、豊かな表情で私たちのスタッフに話しかけられた。
 ご主人との思い出話だった。

◆ ご主人が若い頃、日本の寺院を尋ねて京都を散策されていたとき、女学生だった奥さまに道を尋ねられた。それが二人の出会いだった。
 以来、交際がはじまり、結婚まで辿り着いた。そして、ご主人は奥さまとの愛をこの日本で育むことになった。それ以来、二人の愛は変わることなく、天寿を全うされるまでご主人は奥さまのことを愛し続けた。

◆ ベットに眠るご主人の回りには、想い出の写真が何枚も飾られていた。ご主人からプレゼントされた毎年のクリスマスカードも飾られていた。

◆ ご主人はクリスチャンではあったが、日本の仏教や精神性に惹かれていて、アメリカと日本の習慣の違いを、楽しんでいたようだ。日本での色々な発見や驚きを、いつもユーモアたっぷりに奥さまに話されていた。奥さまは言った「だから、私はいくつになっても少女の様な気持ちでいられました」と。

◆ 奥さまは、ご主人を抱きしめるように耳元でやさしく「ありがとう」と語りかけていた。

● 奥さまから送られてきた手紙には、ご主人の好きだった詩が綴られていた。それは今でもご主人の愛に包まれている奥さまの心中でもあるのだろう。

● 「千の風になって」※作者不明 訳詩:新井満

  私のお墓の前で 泣かないでください
  そこに私はいません 眠ってなんかいません
  千の風に 千の風になって
  あの大きな空を 吹きわたっています

  秋には光になって 畑にふりそそぐ
  冬はダイヤのように きらめく雪になる
  朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
  夜は星になって あなたを見守る

  私のお墓の前で 泣かないでください
  そこに私はいません 死んでなんかいません
  千の風に 千の風になって
  あの大きな空を 吹きわたっています

  千の風に 千の風になって
  あの大きな空を 吹きわたっています

  あの大きな空を 吹きわたっています

◆ 後日、ご主人との想い出のホテルにスタッフ共々招待され、お食事をご一緒した。少し元気になられているお姿にホッとした。


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