家族葬の風「BGMは”大きな古時計”」

◆ 今月は無宗教の葬儀がつづいた。メールで質問を受けることも多くなっている。
 無宗教の葬儀ってなんだろう。
先日の無宗教の葬儀の際、会場係の人が「家族葬ネットの無宗教葬は1時間かけて、じっくり行うから良心的ですよね。ほかの業者さんで、5分で通夜が終わったところがありましたよ」と云っていた。
 献花や焼香だけの儀式なら、人数が少なければ5~10分で終わる場合もあるのだろう。

◆ 仏式の場合、通夜で僧侶の読経が30~40分はかかる。家族葬でも全体で約1時間はかかる。一般葬儀の場合は、読経がはじまって20分くらいからご焼香をしてもらい、人数が多い場合は2列または3列に並んでいただき、時間の調整をする。

◆ 無宗教の場合、この読経がないので30~40分が短縮される。献花あるいはご焼香だけなら、時間がもたない。ただ、会葬者が多い場合は、1時間でも少なく感じる。

◆ 家族葬ネットの無宗教葬の場合、基本はまず、ご家族の意向を充分聞き、ご要望にそうよう提案する。
 多いスタイルは、1.司会(プロローグ)/10分 2.喪主あいさつ/5分 3.焼香/10分 4.献詩(家族葬ネットの造語)/20分 5.司会(エピローグ)/5分
  この場合、BGMもたいせつなアイテムだ。故人の好きだった曲や思い出の曲を流す。
  先日の無宗教葬では、ご要望により出棺のときに平井堅さんの「大きな古時計」を流したが、日本語バージョンも英語バージョンもよくあっていたし、心にひびいた。
 
◆ 「大きな古時計」を選曲された葬家は、60代後半のお父様が亡くなられたご家庭だった。
  お父様は4~5年前に退職され、第2の人生を歩まれていた。残されたのは、奥様と成人されていた娘さん2人だった。最初は、親戚の方をいれても8名ぐらいの会葬者で身内だけの家族葬を望まれていた。
 しかし、お父様は面倒見のいい方で、ご家族の知らないところで職場の仲間を助けていた。奥様が職場に死亡届けを連絡したところ、職場の仲間や社長さんからどうしても出席したいと申し出があった。

◆ 会場は、一戸建ての住宅を式場に改造した貸し斎場を利用した。アットホームな葬儀ができるので評判がいい式場だ。通夜当日は、8名から45名ぐらいにふくれあがった。式がはじまる前から、会葬者は線香をあげ、柩のなかの故人を弔っていた。会場には、童謡やなつかしい歌謡曲が流れていた。

◆ 「開式でございます。本日は故人ならびにご遺族のご意思により、式進行は無宗教式とさせていただきます。みなさまの故人様に対する哀悼の意だけをたよりに通夜式を進めさせていただきたいと思います。
 いま会場に流れています曲は、故人が通勤の車の中で毎日聞かれていた曲です。戦後、若くして東京に出てこられた故人が、額に汗して懸命に働きながら、心の支えとして聞かれていた曲だとうかがいました。本当に人柄が偲ばれる良い曲ばかりです。わたしたちも、この曲に包まれながら、故人を偲びたいと思います。故人は・・・」
 司会者のプロローグの後に、喪主さまから、ごあいさつがあった。闘病生活のことや、そのなかで激痛に耐えながらも笑顔を絶やさず、家族といっしょに過ごしたことなど、涙をこらえながら会葬者のみなさんにお礼のことばをのべられていた。会葬者は、もらい泣きをしていた。

◆ ご焼香のあと、司会者が「みなさまにお願いがございます。昨日、ご家族のみなさまの手で故人の旅支度を整えていただきました。このあと、仏式では、僧侶が冥土の旅を無事終え、極楽浄土の世界へいかれるようお経を読み仏様にお願いしますが、無宗教式では、僧侶のかわりにみなさまのお言葉で故人を送っていただきたいと思います。ありがとうの一言でもかまいません。お言葉を書き記して、柩のなかへ納め下さい。・・・」と献詩(家族葬ネットの造語)をうながす。
 こころのこもった言葉が柩の中をいっぱいにする。みんなの哀悼の思いが故人をやさしく包んでいる。
 
◆ 翌日の葬儀では、親族を代表しての挨拶、そして友人の弔辞が続いた。どれも、心温まる言葉だった。ご焼香のあと、祭壇の花が会葬者のみなさんの手で柩のなかに飾られる。
 平井堅さんの「大きな古時計」が流れていた。時の刻みは、心の中だけに流れる。チクタク、チクタク。娘さんたちの涙姿がもの悲しかった。

◆ 無宗教葬、それは、故人の冥福を祈る家族と会葬者の手作りの心の儀式だ。


きょうの「ブレイクタイム」

平成29年7月22日(土)

大友克洋さん「バベルの塔」大胆解釈 ざっくり切り込み

 ブリューゲルの「バベルの塔」と大友さんの「バベルの塔」楽しみですね。それにしても、人間の傲慢さを神が戒め、罰を与えた象徴とされる「バベルの塔」、それをいつの時代にも魅かれるのは、罪人としての自虐愛か、マゾヒストの側面を持つ人間のサガなのでしょうかね?。

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バベルの塔

<家族葬ネットの思い>

家族葬ネットの愛甲代表のインタビュー動画です。家族葬の表裏をわかりやすく解説しています。

<家族葬ネットの新着情報>

◎2017年1月31日 「おくやみ」欄のアーカイブ・ページを開始。最近、著名人のおくやみ欄に掲載される葬儀に家族葬が増えているので、概要をしるため。

◎2017年1月27日 「リンク集」のページを開始。

◉2016年4月8日 「死と終末期の延命治療」のページに「参考資料」欄を設け、「寝たきり老人がいない欧米、日本とどこが違うのか」の記事を追加。

◉2016年1月29日 「家族葬ネットのヘッドライン」を追加。

2015年10月27日 「おくやみと合掌」と「社長のぼやき」を更新。

◉2015年3月7日 全体のデザインをリニューアルしました。

◉別冊宝島「新しい葬儀の本」に家族葬ネットが紹介されました。2015年2月13日発行。

◉家族葬に似合う「ワイン葬」をアップしました。4月1日

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