家族葬の場合、一般の方の弔問をご遠慮することがあります。
また、普通のお葬式でも、親しい人の葬儀に出席できないときがあります。仕事や出張、病気などで日程が合わないときや、家族だけで葬儀を済ませたとき、あるいは後になって亡くなったことを知ったときなど。こんなときにお悔やみの手紙を送りましょう。
また、家族葬や葬儀に出席しても、会葬者が多くてご遺族に直接お悔やみが言えなかったりすることもあります。こんなときにもお悔やみの手紙を送りましょう。
そして葬儀の最中はもちろんですが、その後も手続きなどでご遺族は忙しい日々が続きます。1~2週間が経ち、やっと落ち着いたころには、逆に大切な人を亡くした喪失感に襲われ、深い悲しみの日々を送る方も少なくありません。こんなときにこそ、こころのこもったお悔やみの手紙でご遺族の悲しみを少しでも和らげてあげましょう。
お悔やみの手紙は、無論手紙で送るのが基本ですが、メールを利用されるのもいいでしょう。
「起」 =哀悼の言葉・ご遺族の気持を察する言葉
「承」 =故人の生前の思い出・在りし日の姿
「転」 =ご遺族を励ます言葉
「結」 =ご冥福を祈る言葉
お父上様のご逝去を知り、悲しみにたえません。お母様をはじめ、ご家族皆さまのお力落としはいかばかりかと存じます。「起」
去年の今頃、仕事のトラブルで落ち込んでいた私を励ます意味でご自宅に招かれ、お母様の手料理とお父上様には貴重な日本酒をご馳走になりました。久しぶりに我を忘れて、お父上と愉快に飲み明かしたことを思い出します。
今から思えば、あの頃からお父上様の体調は思わしくなかったのですね。それにもかかわらず、私のために夜遅くまでお付き合いをしていただいたお父上様の優しいお気持ちを今胸深く、いや胸が張り裂けんばかりに痛く、そして愛おしく感じております。「承」
聞くところに寄りますと、お母様は告別式以来、床に伏せられていると伺っております。看病疲れもあったのでしょうが、愛する人を亡くされた悲しみに身も心も襲われているのでしょう。大事に至らなければいいのにと影ながら心配しております。
いま一番辛いのは、あなたかもしれません。しかし、この悲しみに押しつぶされないでください。お父上様は、あなたのことを「我が身に余る子」といつもご自慢されていました。きっとお父上様の優しさは、いつでもあなたを守っていてくださるはずです。どうか、この悲しみを乗り越えてください「転」
存分な恩恵を受けながら、出張の連続で葬儀にも出席できず、大変申し訳なく思っています。近々、仕事を先送りし、ご自宅に伺う予定です。
まずは、謹んでここにお父上様のご冥福をお祈りし、お悔やみ申し上げます。「結」