前述のおくり名「飛翔慈母」をつけられた喪主様から、おくり名の感想が寄せられています。ご紹介します。
「お袋の葬式のやり方に希望はある?」「葬式には誰を呼んだらいいかな〜?」。これは、いつどうなるか分からない重大な病気であることが判明したあと、思い切って母親に問いかけた質問です。
母は平然と答えました「無宗教だからお坊さんは呼ばなくていいよ。」「親戚はみんな年寄りばっかりで来てもらうのは大変だから、誰にも知らせずに家族だけで見送って」と。
「無宗教で家族だけの葬儀?」思いがけない答えに思わず家内と顔を見合わせました。今までそのような葬儀を経験したことがなかったからです。
しかし、ホームページで御社と出会い、私達夫婦が持っていた疑問をすべて解明できました。
約一ヶ月後、母が病院で息を引き取り、翌日に丁寧に湯灌をしていただきました。綺麗になって納められた母親の棺の周りを大好きな向日葵を交えた美しい生花で包んでくださいました。ご近所の方々は口々に「自分もこうしてほしい」と言われるほどでした。
そして、御社から突然出された課題で母親に捧げる「おくり名」を家族で考えました。
今までの厳しくも優しく家族や周囲の人に接し、父親の他界後男勝りの行動力で仕事をしながら唐突に一人で海外旅行に行ったり、自分の家を買ったり、仕事を辞めて八〇歳過ぎてからパソコンや読書、俳句、合唱、太極拳の会で余生を楽しむ姿から「飛翔慈母」というおくり名が自然にでてきました。
このおくり名は位牌に書かれ、墓石にも刻まれましたが、自分達で考えましたので一生忘れることはないでしょう。
「家族葬」で故人とじっくりとお別れができ、また「おくり名」で故人のことを深く思うことができました。このような葬儀をしていただきました御社ならびにスタッフの方々に深く感謝をいたしております