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葬儀にもチョット小粋な心遣いを
葬儀のマナー本には、色々なしきたりや習慣が書かれています。しかし、その根拠となると、中には首をひねりたくなるようなものもあります。案外、近所のおじちゃんが「こんなもんだ」と思いつきでいったのが、さも有り難そうな作法にみえて、りっぱなしきたりになったのもあるかもしれません。
たとえば、火葬のあと、お骨を骨壺のなかに納めますが、そのとき二人が一組になって一つの骨を箸で壺のなかにおさめます。マナー本では、これを「箸渡し」ともいい、この世からあの世へ、橋(箸)渡しする意味があると書かれています。でも、それって、箸と橋の語呂合わせでしょ。どこかの火葬場の火夫さんが始めたのが、全国に広まったともいわれています。ただの迷信にしか過ぎません。しかも、火葬そのものが、戦後に普及した新しいスタイルです。
しかし、マナーは一種の共同幻想ですから、なんとなく古くからの伝統に感じられ、その場で独り異議を唱えるのもはばかれます。
こんなとき、お坊さんが「迷信だから必要なし」と助言してくださるといいのですが、期待できそうもありません。
まあ、この程度は愛嬌と目をつぶりましょう。しかし、あきらかに迷惑だったり、配慮に欠ける習慣やマナーもあります。
私たちは家族葬という葬儀を通して、ご遺族の思いに直接ふれることで、不要な習慣やマナーをいくつか痛感してきました。このサイトをかりて、それらの改善方法を具体的に提案し、みなさまのお役に立てればと願っています。
どうぞ、みなさんの忌憚のないご意見、ご指導をおまちしています。
葬儀マナーの提案
(1)香典返礼品の辞退
香典はむかし、親族や村落の相互扶助として、貧しい中、米や野菜などを持ち寄った「食料香典」が始まりのようです。江戸時代には、香典をいただいたら、香典返しの品物を贈るのではなく、香典帳に住所、名前、金額を記載し、その方のご家庭に不幸があった場合に昔いただいた香典の金額とおなじ金額の香典を届けていたのが香典返しの意味だったようです。
ここには生活の苦しい者同志の助け合いの精神がありました。
現代では、香典をいただいたら、四十九日法要の後に香典返しの返礼品を贈るようになりましたが、どうも助け合いよりも負担の掛け合いのようです。
そろそろ、少なくとも香典の返礼品を受け取る習慣でも止めるようにしませんか。
「香典返礼品は辞退します」と書き添えよう
葬儀屋がこんなこと云うのも何ですが、長い闘病生活・介護で預金も底をついて、それでも葬儀だけは小さくてもちゃんと上げてやりたいと無理して葬儀するご家族も少なくありません。
1万円の香典をいただいたても、通夜の料理、告別式の精進落とし、飲物を出して、その上に会葬返礼品、香典返礼品を用意したら、ときにはマイナスになってしまいます。つまり、ご遺族のためにもならないのです。
どうでしょうか、香典袋の後にこのように書き添えて、返礼品を辞退しませんか。
「謹んでお悔やみ申し上げます。生死の定めはお互いさま、香典の返礼品は不要です。本当にお気を使われませんように」
(2)弔電披露の辞退
葬儀の式中に時間を割いて、弔電の披露がよくおこなわれます。わざわざ時間をやりくりして出席していただいた方の紹介はしないで、出席しないで弔電に代えている人を紹介するのは、本来は主客転倒しています。
中には葬儀に出席しながら、弔電も打っている人を見受けます。社長さんや会社役員さんなど肩書のある人にこのような人が多いです。やはり、出席しても参列者には紹介してもらえないので、わざわざ弔電を打つのでしょう。誰のために出席しているのか疑いたくなります。売名行為の誹りをまぬがれません。
ご遺族にしてみれば、わざわざ弔電を下さったのだからとの思いがあるでしょう。ご遺族の方には責任はありません。
できれば、弔電を打つ側の人が、電文の最後に次のように書き添える粋なこころづかいが欲しいものです。
「弔電披露は不要」「弔電紹介は不要です」
※ただし、実際に弔電を紹介しない、するは、ご遺族の判断にまかせることになるでしょう。
(3)少額香典の自粛と工夫
★3千円以下の少額香典は自粛しましょう
香典の金額で3千円以下のものが時々あります。香典を出す側は少しでもお役に立てればという思いでしょう。香典を受け取る側もありがたく受け取るでしょう。しかし、冷静に考えれば、せっかくの香典も会葬返礼品(525円〜1,000円)と通夜料理(2,500円〜)をお出しすると、すでに赤字です。それに香典返しの返礼品を送ると大変な負担になります。
香典の金額は5千円以上を目安に考えた方がいいでしょう。5千円でも会葬返礼品・通夜料理・香典返礼品の3点セットを振る舞えば、本来故人に捧げるべき供養の品代はでません。
少額香典はなるべく自粛しましょう。
★少額香典の工夫
少額の香典をお持ちするときは、香典袋の後に「生死の定めはお互いさま、香典返礼品は不要です。本当にお気を使われませんように」と書き添えてみてはいかがでしょうか。
しかし、世の中にはお付き合いというのもあります。職場や地域ののリーダーが「少ないけど3千円づつ出し合おう」と呼びかける向きもあるでしょう。そんなときは、名前をわざわざ連名でだすのではなく、「職場一同」とか「町内会有志」とか団体名にするか、代表者名にしましょう。
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